2019年2月1日以降、法令上「安全帯」の名称が「墜落制止用器具」に改められ、今年2022年1月2日に完全施工日を迎え迎えました。
墜落制止用器具は「フルハーネス型」を使用することが原則となり、「胴ベルト型」は、ごく限られた条件でしか使えなくなりました。
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「フルハーネス型」墜落制止用器具が原則化され、2022年には「胴ベルト型」は(ほぼ)使えなくなります!
平成31年2月1日以降、法令上「安全帯」の名称が「墜落制止用器具」に改められました。 墜落制止用器具は「フルハーネス型」を使用することが原則となり、「胴ベルト型」は、ごく限られた条件でしか使えなくなり ...
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今年からフルハーネスを着用している方、もしくは、現在まだ対応できていないけど、これからフルハーネスを着用するという方は多いと思います。
ただ、ここで、ちょっとした問題があります。
フルハーネスは、胴ベルト型の安全帯に比べて、付け方・装着方法が分かりにくいという点です。
そこで、今回の記事では、フルハーネス初心者のための、フルハーネスの付け方の解説記事をお送りいたします。
なお、今回紹介する付け方は、公的な機関が定めている方法ではなく、私が普段行っているフルハーネスの付け方ですので、あらかじめご了承ください。
目次
1.まずはフルハーネスをチェック!
・フルハーネスは絡まってしまうことが多い
フルハーネスは、カバンなどにしまっていると絡まってしまうことが多いです。
まず、最初は、フルハーネスが絡まってないかチェックをしましょう。
そして、もし絡まっていたら、絡まっている箇所を直して、フルハーネスが絡まっていない状態にしましょう。
・フルハーネスの上下左右を確認
フルハーネスは、慣れてないうちは上下左右が分かりにくいです。
↓ の画像のように吊るした状態で、腿ベルトが下の方にあれば上下が合っている状態です。
逆に、↓ の画像のように腿ベルトが上の方にある状態は、上下が逆になっている状態です。
ただ、私自身は、もっと簡単な方法で上下を確認しています。
首の下の位置にある止め具は「D環止め」といいます。
私は「D環止め」の形で上下を確認しています。
文字や矢印で上下の目印を付けてもいいと思います
2.フルハーネスを装着!
・上半身を装着
まず、ランヤードが脇の下にくる形で、肩ベルトに腕を通してください。
片方の腕を肩ベルトに通したら、もう片方の腕も、ランヤードが脇の下を通る形で腕を通してください。
肩ベルトに両腕を通したら、胸のバックルを止めてください。
この時、ランヤードが脇の下を通っていてフックが胸の位置にあれば、上半身を正しく装着できています。
胴当てベルト付きのフルハーネスを使っている方は、胴当てベルトも留めておきましょう。
・腿ベルトを装着
腿ベルトのバックルを外したら、ベルトが長い方と短い方に別れます。
ベルトの長い方を、腿の内側を通して一周して、腿ベルトのバックルを止めます。
この時、腿ベルトがねじれないように注意しましょう。
そして、もう片方の腿ベルトも同じように留めたら、フルハーネスの装着完了です。
3.自分の体に合ったサイズに調整しましょう
フルハーネスを付けてみて、緩かったり窮屈だったりした場合は、肩ベルトと腿ベルトの調整部分で自分の体に合ったサイズに調整しましょう。
4.フルハーネスの購入時のポイント
・留め具は「ワンタッチタイプ」がオススメ
フルハーネスの胸ベルトや腿ベルトの留め具には「ワンタッチタイプ」と「はめ込みタイプ」があります。
価格が安いタイプのフルハーネスは「はめ込みタイプ」の留め具が多いです。
ただ「ワンタッチタイプ」の留め具の方が着脱が楽です。
フルハーネスは休憩時間にも着脱したりしますので、少し高くても「留め具がワンタッチタイプのフルハーネス」が断然オススメです。
・空調服を利用する人は「ランヤードが取り外しできるタイプ」がオススメ
「フルハーネス対応の空調服」は、背中の「ランヤード取付口」から「ハーネスのランヤード取り付け部分」を出して、そこにランヤードの小さい方のフックを付けます。
しかし、フルセットで販売しているフルハーネスは、ランヤードが取り外し出来ないタイプが結構多いです。
もちろん、ランヤードの取り外しができない空調服でも、空調服の上からならフルハーネスを着用できます。
ただ、空調服の上からフルハーネスを装着すると、空気の流れが悪くなり、空調服の効きは悪くハッキリ言って暑いです。
空調服を利用される方は、ランヤードの取り外しができる「フルハーネスのセット」を購入するか、フルハーネスとランヤードを別で購入するかにしておきましょう。
5.オススメのフルハーネス
ワンタッチバックル 伸縮式ダブルランヤード付き 軽量モデル dk-fhb-100
私は現在、フルハーネスを2個持っているので購入予定はないですが、
- 値段が手頃
- ワンタッチバックル
- ランヤードが取り外し可能
- 軽量モデル
と条件が揃っているので、現物を見たわけではないですが、この商品は結構いいかなと思います。
5.さいごに
フルハーネスは慣れないうちは動きづらく感じますが、装着し続けていれば多少慣れてきます(私は慣れました)。
現場では今でもフルハーネスに抵抗がある人もいますが、安全衛生法で「フルハーネス型墜落制止用器具」が原則化されたので、条件に当てはまる作業をされる方は、正しく着用し、早く慣れてしまうことをオススメします
(*‘∀‘)